Windows の Namazu としては Namazu for Windows が一般的ですが、Windows 10 Fall Creators Update の Windows Subsystem for Linux (WSL) でも Namazu が使用できます。
この記事では、WSL で Namazu を使用する方法を紹介します。
目次
前提:
Windows 10 Fall Creators Update(1709) で Windows Subsystem for Linux がインストールされていることが前提です。インストール方法は別記事をご覧ください。
また、日本語を取り扱う場合、unix の Namazu は EUC-JP であることが前提になります。WSL でも EUC-JP が前提となりますので、EUC-JP に対応したターミナルソフトとローケルを ja_JP.EUC-JP で使用することが前提になります。こちらについても先の記事をご覧ください。
CPAN:
cpan の設定は必須ではありませんが、cpan を使って perl モジュールをインストールできる環境を整えておくと、後でいろいろ便利なので、ついでに cpan の設定もしておきましょう。
wsltty を開いて、cpan を実行します。
$ cpan
最初に cpan を起動した際に初期設定が行われます。画面の指示に従って設定を進めます。
次に cpan のアップデートと YAML のインストールを行います。
$ sudo cpan install CPAN $ sudo cpan reload cpan $ sudo cpan install YAML
これで cpan の準備が整いました。
各種パッケージのインストール:
Namazu を使用するのに必要な各種パッケージをインストールします。(必須のもの以外にも、開発用のものや特定の文書フィルタに必要なものが含まれています。)
$ sudo apt-get install make autoconf automake $ sudo apt-get install groff mhonarc wv unzip xpdf-utils rpm $ sudo apt-get install liblocal-lib-perl $ sudo apt-get install libfile-mmagic-perl $ sudo apt-get install libtext-kakasi-perl $ sudo apt-get install libnkf-perl $ sudo apt-get install libmp3-info-perl $ sudo apt-get install libio-stringy-perl $ sudo apt-get install libole-strange-lite-perl $ sudo apt-get install libtext-iconv-perl $ sudo apt-get install "namazu*"
pltests:
動作確認に Namazu for Windows でよく使っている pltests を使ってみましょう。下記 URL から、WSL 用の pltests をダウンロードします。
https://www.akaneiro.jp/members/blue/namazu_pltests001.tar.gz
(ブルー会員限定エリアに置いてありますので、現在のところ、ブルー会員の方のみダウンロードできます。)
ダウンロードしたファイルを適当な場所で解凍します。
$ tar xvzf namazu_pltests001.tar.gz
pltests ディレクトリに移動して、テストを実行します。
$ cd namazu_pltests001/pltests $ pkgdatadir=../share/namazu perl alltests.pl
WSL での pltests 実行結果です。
全テストが pass していることが確認できます。基本的な動作に問題がないことがわかります。
注意事項、制限事項:
- 前提事項にもなりますが、日本語は EUC-JP が前提となっています。
- 文書ファイルのパス名に日本語を含む場合、文書ファイルを正しく取り扱うことができません。
参考記事:
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