Windows 10 Fall Creators Update から Windows Subsystem for Linux (WSL) が正式にサポートされました。Windows Subsystem for Linux でも Namazu が使用できますので、ここでは Namazu を使用するための Windows Subsystem for Linux インストール方法を示します。なお、Namazu のインストール方法については、別記事で用意する予定です。
目次
前提:
Windows 10 Fall Creators Update(1709) がインストールされていることが前提です。
また、日本語を扱う場合には Windows 版の Namazu は Shift_JIS が前提ですが、unix の Namazu は EUC-JP が前提になります。Windows Subsystem for Linux の Namazu でも EUC-JP での利用が前提になります。
Windows の機能の有効化:
最初に Windows の機能で、Windows Subsystem for Linux を有効化します。
「コントロールパネル」、「プログラムと機能」、「Windows の機能の有効化または無効化」を開きます。
「Windows Subsystem for Linux」のチェックボックスにチェックを入れて「OK」ボタンを押します。
コマンドプロンプトを起動して、wsl を実行してみます。
> wsl
β版だった Creators Update の頃は、これで wsl のインストールが始まったはずですが、Fall Creators Updatewsl では起動せず、Windows ストアから Linux ディストリビューションをインストールするように指示されます。
Linux ディストリビューションのインストール:
先ほどの指示通りに Windows ストアから Linux ディストリビューションをインストールします。下記の URL を Microsoft Edge で開きます。
現在インストール可能な Linux ディストリビューションには、「Ubuntu」、「openSUSE Leap」、「SUSE Linux Enterprise Server」があります。この中から1つを選択しなければならないのではなく、ディスク容量が許すのなら 3つ全てをインストールして切り替えて使用することも可能です。複数の Linux ディストリビューションをインストールした場合、最初にインストールしたものがデフォルトの Linux ディストリビューションになります。
ここでは、Linux ディストリビューションとして Namazu の動作確認ができている Ubuntu を使うことにします。
Ubuntu を購入してインストールします。(費用はかかりません。)
インストールを開始すると、ターミナルが開きます。
しばらくすると、Linux のユーザ名とパスワードの設定が始まります。
ユーザ名とパスワードを設定すると完了です。
wsltty のインストール:
WSL を EUC-JP で使うためには、EUC-JP に対応したターミナルソフトが必要になります。ここでは EUC-JP に対応している wsltty を使うことにします。wsltty は、以下の URL からダウンロードします。
https://github.com/mintty/wsltty/releases
wsltty のインストールを開始すると、警告ダイアログが表示されます。
実行しないと wsltty のインストールができませんので、「詳細情報」をクリックして、アプリと発行元を確認します。
「実行」ボタンを押して、インストールを進めます。
インストールが完了すると、デスクトップに WSL-Terminal アイコンが作成されます。このアイコンをダブルクリックして、 wsltty を開きます。
wsltty を開くと、先ほど設定したユーザでログインした状態になります。
wsltty の設定を変更します。マウスの右ボタンを押してポップアップメニューを開きます。
「Options」の「Text」から、Font と Locale 及び Character set を日本語が使用できるように変更します。
ここでは以下の設定にしました。
- Font を 「MS ゴシック」12pt に変更
- Locale を 「ja_JP」に変更
- Character set を 「eucJP」に変更
次に UI を日本語に変更します。「Options」の「Window」の UI language を設定します。
- UI language を「 ja」 に変更
これでメニューが日本語に切り替わります。
Ubuntu の初期設定:
日本語ローケルを作成します。
$ sudo locale-gen ja_JP.UTF-8 ja_JP.EUC-JP
デフォルトの言語を ja_JP.EUC-JP に変更します。
$ sudo update-locale LANG=ja_JP.EUC-JP
wsltty を閉じて、デスクトップの WSL-Terminal アイコンをダブルクリックして、 wsltty を再度開きます。(再ログインします。)
パッケージのアップデート:
パッケージを最新のものにアップデートします。
$ sudo apt-get update $ sudo apt-get dist-upgrade
これで Namazu をインストールする準備が整いました。
参考記事:
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